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各クリニックのHPを見ていると、最近ではベイザー脂肪吸引などの宣伝をしているところが多いようです。

ベイザー脂肪吸引は「ベイザー波を当てて、脂肪を融解しながら脂肪を吸引していく為、従来では吸引出来なかったレベルでの脂肪吸引が可能である」と説明していますが、実際にはそんなことはありません。

美容外科業界は営利を追求し過ぎるあまり、こういったベイザー脂肪吸引も含め、それ以外にも聞こえが良いだけの最新機器の宣伝が、集客目的に次々と出てきます。

そして、飽きられたら消えるという事を、10年以上も前から繰り返されています。

脂肪吸引で失敗しないために

最新機器があれば脂肪吸引成功するのか?

答えはもちろん「NO」です。

ベイザーなどの最新機器により、脂肪吸引の精度が増している、という事実はありません。

脂肪吸引は1本の吸引カニューレを用いて、均一に脂肪を吸引していくところに、技術としての難しさがあります。

脂肪吸引で成功か失敗か、それは担当する医師の技量によって結果が決まってきます。
決して、機械によって結果が左右されるものではないという事を知っておかなくてはいけません。

脂肪吸引機器の歴史

超音波脂肪吸引について

10年以上前を振り返ると、まず始めに登場したのが超音波脂肪吸引でした。
超音波をあてながら脂肪吸引を行う事で、脂肪を軟らかくして吸引していく為、従来の脂肪吸引に比べ、効率良く沢山の脂肪を吸引出来るようになったとの宣伝が目立ちました。
次に登場したのは、ボディジェットという脂肪吸引機器です。

ボディジェット脂肪吸引

ボディジェットとはジェット水流を当てながら脂肪を吸引していくことで、ダメージを当てないように脂肪を粉砕しながら、脂肪を吸引していくことで従来の脂肪吸引より、効率良く沢山の脂肪を吸引出来るようになったという宣伝がなされていました。

そのほかにも、レーザーを当てながら脂肪を照射していくスマートリポなどの機器も登場してきましたが、今では殆どこれらの宣伝は見かけません。

最新機器はダイエット器具と同様?

こう考えると、何かダイエット器具の宣伝に似ています。

ダイエット器具に関しては、何十年も前から、通販やテレホンショッピングなどで、新しい機器が出てきていますが、どれも似たり寄ったりで、特別画期的な効果の出るものなどはありません。

通販であれば数千円程度の商品を興味本位で購入するだけですが、これが医療行為となれば、同じような感覚で考えて良いものではありません。

手術代金に関しても通販で数千円の器具を買うのとは違いますし、何よりも、一生に一度というもので、何度も気軽に行うものではないのです。

ベイザー脂肪吸引や最新機器などの宣伝に惑わされないようにするためには、患者様も脂肪吸引について、ある程度の知識がなくてはいけません。

以下に、患者様にもわかり易いように脂肪吸引の技術解説もしていきますので、ご参考ください。

脂肪吸引の手術方法

脂肪の構造について

脂肪の構造は以下のようになっております。

皮下脂肪とLFDといわれる2層で脂肪は構成されています。

皮下脂肪は繊維性隔壁といわれる繊維が網目状に張り巡らされていて、その隔壁の中に脂肪の粒が存在しています。

LFDは皮下脂肪とは違う性質のドロッとした脂肪となっております。
皮下脂肪とLFDは、体の部位や個人によっても比率は違っています。
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凹凸しないように皮フ側に皮下脂肪をわずかに残して完了

このLFDと皮下脂肪を見極め、効率よく脂肪を吸引していくには、医師の熟練した技術が必要になります。

吸引していく順番としては、まずLFDの吸引から始めます。

脂肪吸引のカニューレは以下の図のように、下側に吸引穴がついている為、吸引管の下側から脂肪を吸っている事になります。

カニューレの下側から脂肪が吸えてきますので、LFDの下側カニューレを挿入すると、LFDの下側の筋肉にダメージを与えてしまうため、出血や術後の痛みに繋がります。

皮下脂肪とLFDの間に吸引管を通し、筋肉にダメージを与えないように、効率良くLFDを吸引していきます。
LFDは皮下脂肪と違い柔らかい脂肪層なので、ベイザー波などで融解する必要などありません。
あくまで、LFDをしっかり見極めて吸引していくことが大事です。

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吸引カニューレの下側に穴が向いていて、カニューレの下から脂肪が吸収されます。

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LFDの吸引が終わった後は、次に皮下脂肪層の吸引をしていきます。

皮下脂肪層は繊維性隔壁の中に脂肪が存在するため、カニューレより天井側の繊維性隔壁を少しづつ崩しながら、各壁内にある脂肪を吸引していきます。

皮下脂肪を吸引する際は、皮膚にダメージを与えないように、皮下脂肪層の下層から少しづつ天井側を崩して薄くしていきます。
皮膚側にはわずかに脂肪を残さないと、凸凹や合併症の原因となるため、わずかに残したところで終了になります。
ベイザー波を当てることで、繊維性隔壁が柔らかくなって崩しやすくはなりますが、ベイザー波を当てて柔らかくするまでの時間がかかります。

熟練した医師であれば、その間に層を見極め的確に脂肪が吸引出来てしまいます。

このように、層を見極めて吸引していくことに医師の熟練した技量が必要になってきます。
決してベイザー機器により、上手に吸引出来るわけではありません。

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次に、脂肪吸引が1本の吸引管で吸引していくという難しさについて説明していきます。

以下のように1本の吸引管で吸引していくという事は、平面の中でムラが出来てしまいます。
その為、脂肪吸引の基本的なテクニックとしてクリスクロス法というものがあります。

これは、カニューレを交差させて吸引していくことで、とりむらをなくし、まんべんなく吸引することが出来るという考え方です。
こういった基本の考え方を、しっかり取り入れていく必要があります。
この考えを更に発展させ、吸引しにくい部位や、絶対取り残してはいけない部位などは何方向からも吸引することもあります。

クリスクロス法は従来より、すでに確立された脂肪吸引のテクニックです。
しかし、このテクニックも、正しく使いこなしている医師は少ないのです

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又、カニューレで吸引する際は以下のように多少なりとも角度がついてしまうため、部分によって上側の脂肪がとりにくかったりする部分が出てきます。

先ほどの平面のとりむら以外に、層のとりむらが出来てしまいます。

こういった層のとりむらに対しても、クリスクロス法を的確に用いて、均一に脂肪を吸引していく操作が必要になってきます。
脂肪吸引を行う際には、このクリスクロス法を如何に使いこなすかが結果に左右します。
決してベイザー波を当てたから、良い結果に繋がるものではないのです。

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上記以外にも、綺麗なボディラインを作成するためには、しっかり吸引する部分と、吸引し過ぎてはいけない部分なども見極めながら吸引していかなくてはいけません。

そこには医師の様々な創意と工夫が結果として表れてくるのです。
決して最新機械で吸引したから良い効果が出るなどという事は全くないのです。

最近の最新機器の傾向

近年、ますます導入が増えているベイザー脂肪吸引

最近では、脂肪吸引=ベイザーと考える方も多く、導入するクリニックは益々増加傾向にあります。

その為、患者様が脂肪吸引について検索して調べていると、ベイザー脂肪吸引の宣伝をしているクリニックのHPや記事が多数出てきます。

そういった記事を沢山目にしているうちに、患者様も良いクリニックを調べているはずが、気づくとベイザー脂肪吸引に誘導されるようになってしまいます。

「ベイザー脂肪吸引だから、今まで吸引出来ないレベルで吸引が出来る」
「ベイザー脂肪吸引を使用することで、術後の腫れや内出血が軽減できる」
「あなたの脂肪は堅そうなのでベイザーでないと吸引出来ません」

などという言葉を目にした事もあるのではないでしょうか。

VASER(ベイザー)脂肪吸引とは

そもそもベイザーと呼ばれるVASER(ベイザー)脂肪吸引の仕組みをご存知でしょうか。
「ベイザー」とは「ベイザー波」という超音波を出す器械の名前のことを言います。
この機械を使った脂肪吸引を「ベイザー脂肪吸引」と呼びます。

ベイザー脂肪吸引機器の本来の役割とは

当院ではベイザー脂肪吸引はあくまで医師が使う道具にすぎないと考えています。

実際ベイザーを使用している医師からは下記のような声が聞かれます。

「手作業のカニューレに比べ施術が楽(ラク)」
「施術の道具として使用しやすい」

ベイザー波で脂肪を溶かしてくれるので、医師の技術で層を見極める必要がない、というわけです。
医師としては、使いやすい道具を好むのは当然のことです。

どのような道具を選択するかは医師次第ですので、使いやすいという目的でベイザー機器を使用するのであれば、何ら問題はありません。

― 効果としては全く違いがない。医師の技術が脂肪吸引の結果を左右する

これがベイザーと、カニューレのみの吸引を比較した場合の当院の見解です。

術後の効果に関する違い

ベイザー脂肪吸引でよく目にする広告文その①

「ベイザー脂肪吸引だから、今まで吸引出来ないレベルで吸引が出来る」

ベイザーは「ベイザー波」と呼ばれる超音波で脂肪を溶かします。
そのため、これまで吸引できなかった脂肪を吸引することができる、という意味です。

しかし、カニューレでも医師の技術があれば、技術がない医師では吸引できない部分までしっかりと吸引し効果を出すことが可能なのです。

逆に言えば、ベイザーを使っても身体について熟知し、脂肪吸引の経験が少なければ、取り残しなど失敗の原因につながる可能性があります。

ダウンタイム(内出血や浮腫み)に関する違い

ベイザー脂肪吸引でよく目にする広告文その②

「ベイザー脂肪吸引を使用することで、術後の腫れや内出血が軽減できる」

この要因として、

  1. 細胞壁・血管・索状組織へのダメージが少ない為、出血が少ない
  2. 吸引の時間が短いためダウンタイムが短い

という点が挙げられています。

しかし、身体の構造を熟知していれば細胞などに対してのダメージは避けられます。
また、吸引の時間に関しては実際ほとんど違いがありません。

なぜならベイザー波で脂肪を溶かさなくても、層を見極めてしっかりとカニューレで吸引すれば結果は同じだからです。
効果を出したければ、しっかりと時間をかけて吸引するしか方法がありません。

「吸引の時間が短い=脂肪を吸引する量が少ない」と考える事ができます。

ベイザー脂肪吸引のランク付け

現在殆どのクリニックでは、通常の脂肪吸引と比較すると、ベイザー脂肪吸引を高いランクとして料金が設定されています。
通常(ベイザー以外)の脂肪吸引で来院された患者様に対しては、ベイザー脂肪吸引に誘導して利益を上げるといった営業をしています。

高額なベイザー機器の購入代金を回収し、かつ医師も楽に施術ができるのであれば、クリニック側としてはベイザー脂肪吸引をお勧めしたくなるもは納得です。

美容外科業界の最新機器と患者様の選択

美容外科業界では、脂肪吸引に限らず、こういった最新機器が次々と出てきます。
しかし、殆どは集客目的の為の聞こえの良い商品で、実際に効果は変わらないものが多いように思います。

機器を開発・販売している業者の方は最新機器をクリニックに売ることで利益を得ています。
又、クリニックも差別化を図ることで患者様を集客できます。

もちろん、最新の機器の中には効果的で納得のいく施術の手助けになるものもあるでしょう。
しかし、従来の機器とさほど効果が変わらない最新機械で利益を得る業者やクリニックが存在する代わりに、患者様にしわ寄せがきているのも事実です。

おそらく、このような連鎖は今後も続いていくのではないでしょうか。

患者様が正しい施術を適正な価格で受けるために

実際に足を運び、直接カウンセリングを受けてみてください。
そうすることで良い治療を受けることのできるクリニックや施術を選択する目が養われるはずです。

様々な最新の機器が出てくる美容外科業界ですか、患者様が正しい施術を適正な価格で受けるために必要なこと、それは、
患者様ご自身が正しい知識を習得し、しっかりと情報を見極める目をもつことだと考えます。

2017.05.08